■皮かむり娘(1)

「幸斗くん〜」

土曜日の昼下がり。ベッドに寝ころびながら買ってきたばかりの漫画を読んでいるとドアをノックする音と、オレを呼ぶ声が聞こえた。
あれは…

「鈴菜か?入れよ」
「あはっ。お、じゃましまーす♪」
オレの幼馴染みはそう言って中に入る。

「…幸斗くんの部屋っていつもながら散らかってるね」
「別に死にゃしないよ」
「それはそうだけどさぁ。せめて通路ぐらい作りなよ」
何て言いながら慣れた感じに部屋に散らばっている雑誌とかを踏まないように側まで来て、
「ねえ、幸斗くん。例の薬手に入れてくれた?」
と、にこにこしながら鈴菜はオレの顔を覗き込んだ。

「…ああ。ほれ…確か2本だったよな」
「うん ありがと♪」
オレはカバンの中からそれを取り出し鈴菜に手渡した。

「普通なぁ。こんなもん幼馴染みだからって男に頼むか?」
「だってぇ。幸斗くん経由じゃないとその薬手に入らないんだもん。そのおちんちんが生える薬」
「譲って貰うように頼むオレの身にもなってみろってんだ」
「…ごめんね。今度お昼おごるから、ね?」
彼女はそう言いながら首を少しだけ傾げる。

うっ…その顔は反則だぞ。

鈴菜は可愛い。幼馴染みの彼女は中学の頃からもてた。けど、鈴菜は「好きな人がいるから」と全て告白を断っており、実はちょっとばかり好きだったオレもそれを知っていたから彼女には何も言っていない。

そして高校に入ると彼女は彼女を作った。能登とか言う同じ学校の同級生の女なんだそうだ。要は鈴菜は女が好きなのであって男からの告白を断るのも当たり前な訳で、オレは納得をしてそのまま幼馴染みを続けている。


ある日、オレの部の後輩が怪しい薬を作るという噂を聞いた鈴菜が『おちんちんを生やす薬を作ってもらえないかな?』という怪しい依頼をしてきた。
何でも、彼女とエッチするのにどうしても必要なんだと。
で、オレがダメ元で後輩に聞いてみると『いいですよ♪』と二つ返事で簡単につくっちまったもんだから彼女は時折その薬を求めてオレを訪ねてくるようになったのだ。

しかし何でレズなんだろうなぁ。

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