■皮かむり娘(8)

「…幸斗くんは鈴菜の事嫌いなの?」
「好きだけどな…ってそう言う問題じゃねぇ!オレはそう言うのはは大っ嫌いだ!」
「あう…そういえば中三の時真奈美ちゃんにふたまたかけられて振られたんだっけ幸斗くん」

ぐっさぁ〜

「だぁぁぁ言うな〜!」
「でもさ、あれはしょうがないよ。東条くんの方が絶対にいいもん。頭いいし、顔もいいし、性格がちょっと意地悪だけど女子の中ではすごい人気だったし真奈美ちゃん幸斗くんがすごくいい人だから東条くんと付き合いだしたのなかなか言えなかったって言ってたし」

ぐさっぐさっぐっさぁ〜

「人の古傷をより深くえぐるんじゃねぇ!」
「あう…だってさ…だって…鈴菜だって…鈴菜…きゃっ!」
オレは腹立ち紛れに彼女をベッドに押し倒した。

「幸斗くん…」
「犯すぞ。まったく…」
「うん。いいよ♪」
「だ〜か〜ら〜そこでさらっと言うんじゃねぇ」
「だって…鈴菜、幸斗くんの事本当に好きなんだもん」

ぷちっ
何かが切れた。

「まだ言うか!」
オレは鈴菜を抱きしめた。
「…知らないぞ。人をけしかけるような真似しやがって…」
「きゃは…幸斗くん♪」
鈴菜は嬉しそうな顔をしてオレに抱きついてくる。

何考えてるんだ…一体。

鈴菜はオレの頬に手を添えて自分に引き寄せる。彼女もオレに顔を近づけて…唇が触れる。少しだけ触れてすぐに離れた。

「あはっ…幸斗くんとキスしちゃった♪」
鈴菜は恥ずかしそうにオレを見つめ、また下を向く。

「鈴菜ね。本当に幸斗くんの事ずっと好きだったんだよ。でもさ、幸斗くんったら真奈美ちゃんと付き合っちゃうんだもん」

鈴菜がオレの事を好きだった?信じらんねぇ。オレは鈴菜が別の男が好きだと思って真奈美と付き合いだしたんだぞ。それに…だったら何で彼女と付き合ってる?

「だから…その能登って奴と付き合った…てのか?女が好きなんじゃなかったのか?」
「ううん。違うよ。私は普通に男の人の方が好きだけど能登ちゃんは特別なの。鈴菜は能登ちゃんも幸斗くんもすっごく好きなの。どっちも代わりとかそんなんじゃないもん」

「訳わかんね」
「だよねぇ。鈴菜もよくわかんない。でもそうなんだもん」
そう笑って、またオレに顔を近づけて唇を触れさせる。

触れた唇がついばむようにオレに触れて…そのうちに鈴菜の舌がオレの唇に触れる。

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