■皮かむり娘(12)

「けど、お前…お袋が下にいるって…」
「だって…あの時、幸斗くんに舐めて欲しかったんだもん…」

おい!

「…ごめんね。でも鈴菜…」

…………


ま、いいか

「お袋が帰ってくる前にシャワー浴びておかないと大変だ」
「あっ…うん」
「鈴菜、先行け。オレは後で浴びる。ほらこれ貸してやるから」
オレは押入からTシャツをとって彼女に渡す。

留守の間に洗濯機回すしかないな…。

「あ、幸斗くんも一緒にいこ?鈴菜、幸斗くんと一緒にシャワー浴びたい」
オレの腕に腕を絡めて鈴菜は身体を寄せた。


「ん…なあ…鈴菜」
「何?幸斗くん」
「彼女と別れる気は…ないか?」
「え?何で?」
「何で?…ってオレの事好きだって言ったじゃんか」
「鈴菜、能登ちゃんと別れたくないよ」
「けどな…」
「あっ…そうだ」
鈴菜は目を輝かせてオレを見る。

「能登ちゃんも幸斗くんの事が好きになって幸斗くんも能登ちゃんの事が好きになればいいんだよね♪」

おい…

「そうすれば全然問題ないよね?」
いかにも良いアイデアだと言わんばかりに鈴菜は言った。

ちょっと…いや…かなり違うと思うぞ?

「幸斗くんもきっと能登ちゃんの事好きになると思うよ。だって能登ちゃんすごく素敵な人なんだもん♪」

…いや…あの…

「能登ちゃんを…明日紹介するから3人でデートしよ?」
「おい…」
「幸斗くん…用事あった?」
「いや…ないが…」
「あはっ。だったら決まり!」
そういって強引に予定を決め、鈴菜はオレに微笑んだが…。

妙な修羅場になっても知らないぞ。

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