■三人で☆珍道中(2)

「あー。すごいすごい。さすがリューですね。あれだけ無駄な動きをしても全然疲れを見せないんですから」
「リジュ。それ褒めてない」

がきぃんっ。
「おわぁ!」

金属の砕ける音がしてリューが声を上げた。

「剣が折れた〜!」
「「へ!?」」
大慌てでリューが戻って来る。

「リジュ!剣寄こせ。剣!お前の背中に背負ってるそれ!」
リューがそれに手を伸ばすとリジュは剣を大事そうに抱えながら彼から遠ざける。
「な、何言ってるんですか。この剣はリューじゃ扱えませんよ」

リジュが背中に背負っている剣はものすごく切れ味のいいシャムシールで、魔術を得意とする彼の持ち物ではないけれど必要があって持ち歩いていたりするものだ。

「使えなくてもいい!寄こせって!」
「ダメですってば」
「何やってるのよ!ゾンビが来てるってー!」
「「あ」」

かなり側まで近づいてる。

「リジュ。剣渡さないならあれ、お前に任す」
「うー。仕方がないですね」
しぶしぶとリジュは前に進み、先ほどと同じ呪文を唱える。

ゾンビは全滅した。



「はぁぁ。まさか剣が折れちゃうなんて思わなかったよ」
私は大きく溜息を吐く。

実際かなりくたびれてたから近々買い換えようとは思ってたからいいけどさ。安いのだと次からの仕事に差し支えるし、今までよりも良いやつを出来れば買いたいんだけど、今日の仕事からそれを引くとどのくらい残るかなぁ。

「リューは使い方が荒いから。これで何度目でしたっけ?」
「何言ってるんだよ。あれはかなり使い込んでるし、刃こぼれもしてたんだぞ」
「はいはい。ケンカしないの」

ぐぅ…。
リューのお腹が鳴った。

「セリア…そう言えばオレ腹減った。何か食べたいぞ」
「ボクもです」
「ええ〜?またぁ?あんた達いつもそんな事言ってるじゃない」
「だって、金がないって大して食わせてくれなかったじゃないか」
「五人前も食べれば十分でしょうが」
「でも、足りないんですから仕方がないじゃないですか。それにさっき魔法使ったし」
二人は口を尖らせた。

この二人、ものすごく食欲が旺盛で食費が馬鹿にならない。しかし、食欲が旺盛なのは彼らが食いしん坊な訳ではなく食べ物で私からもらう魔力の足りない分を補っているからなのだけれどでもそのおかげでうちのパーティは万年金欠なのだ。

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