■三人で☆珍道中(4)

「でもあれ倒しても金入らないんだよな」
「でも、町がなくなったら仕事料も手に入りませんよ」
「て、ことは…」
「そうですね。少なくとも倒すか倒してもらうかしないとまずいって事ですね。目を傷つけた本人は側にいないようですね」

「いたらここに来るまでに何とかしているんじゃないの?」
「まあ、殺されたと見てもおかしくないでしょう。でも、ボク達が助けを呼びに行く時間はどう見てもなさそうなんですよね。町の方で気づいて何か対策されているといいんですけど」

「丁度、冒険者が出払ってたからオレ達に仕事が回ってきたんじゃなかったっけ?」
「と言うことは、ボク達がどうにかしないといけないと言うことになりますね」
「あうう…」
「町に着くまでは温存したかったんですが。どうしましょうか?」
「セリアに決めてもらおうぜ。仮にも【主人】(マスター)だし」

仮にもじゃない。れっきとした【主人】(マスター)だい。

二人は一斉に私の方を見た。
「「…セリア?どうする?」」
「は?」
「あれ(サイクロプス)倒す?その分オレ達…腹減るけど」
「でも倒さないと食事も宿をとることも仕事料も手に入らなくなりそうですよ」

あう。

「…わかった。後で町の警備に交渉してみる。だからやっちゃって」
「「完璧状態(パーフェクトモード)で?」」

あうう?

「オレの剣折れちまってるし」
「ボクはあまり大きな魔法は使えませんよ。かなりお腹減ってますから」
リジュは自分の背中にしょった剣をちらりと見やる。
「これの持ち主なら何とかなると思うんですよね」

あー。確かにそう思います。

「「で?」」

あうう。

「…んじゃ、それ(パーフェクトモード)でお願い」
「「了解(ラジャッ)!!」」

二人は揃えて返事をし、背中合わせになった。合わさったところからまばゆい光を放ち、その光が消えた跡にはリジュの持ってた剣を腰に差し、見事なエメラルドグリーンの髪をなびかせた長身の魔族が一人立っていた。

「リュージュ!」
「【主人】(マスター)お久しぶりです。もう、呼んでもらえないかと思ってましたよ」
彼は嬉しそうに私を見た。

彼が本当の意味での私の【使い魔】で、さっきまでの二人は彼が分裂した姿なのだ。何故そんな事をさせているかというと彼では魔力消費が激しすぎるために分裂して消費を抑えてもらっているから。

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