■幼姫無惨8(2)

「ご主人様ぁ」
少女は男に向かって行き、思い切り抱きついた。
「おい、どうした?そんなに私に苛められるのが待ち遠しかったか?」
男はからかうように笑いながら彼女の顎に手をかけた。

「ん?」
顔を上げた少女の顔が涙で濡れている。
「どうした?何かあったのか?」
少女はぷるぷると首を振って抱きしめた手に力を入れる。
「ご主人様が来なかったから…」
「ああ…急な用でな。出掛けていた。今帰ったところだ」
男は少女の返事を聞いて呆れた。
「何でそれきしの事で泣いていたんだ?」
「…私がいらなくなっちゃったのかな…って思ったの」
男の…身体から離れまいとぎゅっとしがみつく。

「…馬鹿か?お前は。大金を出して買ったんだ。そう簡単に飽きるものか」
男は少女を抱き上げて彼女の目を見た。

「そんな…馬鹿な事を考えるような奴隷には少々きつい仕置きをした方がいいか?」
そう言う男の顔は前ほども恐くない。表情も言葉とは裏腹に優しく見える。
「………はい。お願いします。変な事を考えないようにきつくお仕置きをして下さい」
彼女は表情を明るくして嬉しそうに返事を返した。
「ふんっ…」

男は鼻で笑う。
「ではたっぷりと仕置きしてやる覚悟しろよ」
「はい…ご主人様…」
男は少女を抱いたまま部屋を出た。

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