■幼姫無惨10(2)

ふと主を見る。男は自分をずっと見つめたままだ。
「…あの?…ご主人様?」
「目を瞑れ」
「え?」
「目を瞑れと言っている」
「は…はい」
…何をされるんだろう…。主の口調からだとひどい事ではないと思うのだが…。

「?!」
彼女の唇に暖かい何かが触れた。
「んんっ?」
そのまま押しつけられ唇で唇を愛おしむようについばまれる。今まで口づけなどされた事がなかった。少女はびっくりして目を開けると、男の顔が間近にあった。
「…なんだ…目を瞑っていろと言っただろう?」
少女の視線に気づいたのか彼女から離れる。
「お仕置きだ…」
男は少女のウェーブのかかった金髪を指で絡めながら穏やかな顔で言った。
「あ…だって…私…あの…」
言い終わる前にまた唇を塞がれる。

「んっ…んんっ…んぁ…」
少女の胸につけられたリンクが引っ張られる。
「んーっ…んんっ…」
引っ張られながらその先を優しく指の腹で撫でられて。
「くふっ…んっんっ。んふっ!」
お仕置きと言っていながらその行為は優しい。

どうしたんだろう? どうして主はこんなに自分に優しんだろう?
そうされる事は望んでいたけれどあまりの変わり様で戸惑ってしまう。
男の舌が少女の唇から割入ってくると彼女は躊躇した。無意識に歯を閉じていると男が苛ついた口調で少女に言う。
「ほら…力を抜け…」
「あ、はい……んっ…」
自分の口の中に主が入ってくる。ぬめっとした舌が自分に絡みついて…その初めての感触に訳がわからずただされるがままになる。男の舌が自分の口腔を貪っているかのように蠢き…吸われ、その動きで頭の中がぼぅとして…知らず知らず男の身体に手を回す。男の大きな体…実際にはそれほどでもないのだが幼い彼女にはそう…感じる。自分は彼の性を発散させるための道具でしかないはずなのに…優しく包み込まれて愛されているように感じるのは何故だろうか。…自分がそれを望んでいるからか…。きっと…そんなところなんだろう。


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