■虫師の森(23)

「や、いやっ。止めないで!私、あなたが良い!あなたの方が……」
「だよね。虫はリアを抱きしめてくれない。気持ちよくはしてくれてもこんな風にリアを感じさせてはくれないだろうからね」

繋がっているところからぐじゅぐじゅ音が聞こえた。

「リア……」
「あっ……あっ……」
「呼んで……僕の名前……」
「な……まえ?」
「うん。カインって。特別な名前だからリアだけに呼ばせてあげる」
「カイ……ン……」
私が名を呟くと彼はいきなり私の身体に顔を埋めた。そしてひとしきり抱きしめた後顔を上げて満面の笑みを見せる。

「ふふっ……なんだかこそばゆいな……久しぶりに他人から……自分の名前を聞いたよ。でも、リアに呼ばれるのは悪くないな。すごく嬉しいよ。ああ、いけない。リアは他人じゃないや。僕の花嫁なんだった。だからこんなにも嬉しいんだな」
そう言うと彼は私に口づけをした。

「……んっ……あっ……カイン……」
「好きだよ。リア。ずっと僕の花嫁として大切にしてあげるからね」
「ふぁ……あっ……」
耳元で囁かれる言葉は私を緩やかに高まりに突き上げる。

「可愛い……やっぱり……僕のものにしてよかった。あの男になんて……考えたくもない」
「ふぁ……な、何?」
「リアを花嫁にしてよかったって……言ったの。感じてるリアがすごく可愛いんだもん。僕がリアを感じさせているんだよ」
「うん……すご……こすれ……あんっ……あんっ……あんっ……」

耳を甘噛みされた。また身体に震えが来る。

「好きだよリア」
「ん……あ……いい……ああ……カイン……」
唇をカインが舐める。

「んふぅ……あっ……ああっ……」
半開きになった唇に舌が侵入してくる。私の舌を絡め取るとむさぼるようにして吸い付く、唾液が二人の間でかき混ぜられて……。
「んあっ……ふぅ……」

ぎしぎし……がちゃがちゃ……
ベッドがきしむ音と、金属の鎖の鳴る音それと私たちの結合の音。

「可愛いよ。リア……リア……」
「あっ……はぁんっ……あんっ……あっ……」
抱きしめて腰を打ち付けながら私の名を何度もささやく。それらがすべて私の気持ちよさに変わってくる。

「カイン!……あっ……いいっ!……私……私……」
「いいよ……何度でもイッて……」
「ああっ……あっ……あっ……あああっ……!!」

←前|次→
目次|
inserted by FC2 system