■魔法の薬3〜ふたなりポーション〜(1)

「憲くん。本当にこんな格好をしないといけないの?」
萌ちゃんは手に持った衣装を見ながら言った。

「だって萌ちゃんが提案したんだよ。ゲームに勝ったら相手の言う事を聞くって」

初めはちょっとしたお遊びのつもりだったんだよ?でも、萌ちゃんがそんな提案をしたからいけないんだからね。しばらく前に見つけたこの服、萌ちゃんに絶対に似合うって思ったんだけど普通にお願いしても着てくれないだろうなって思ってたから渡りに船だったから、普段なら少し手を抜くんだけど本気出しちゃったんだ。

「それはそうだけど……でも……この服……メイド服でしょう?」
萌ちゃんは紺のワンピースの胸のボタンをはめながら眉をひそめた。

「そうだよ」
「スカートの丈が少し短い。ちょっとかがんだら下着が見えちゃいそうだよ」
エプロンを着けるために身体を動かすとふんわりとスカートが揺れた。

「だって街で見かけてさ、萌ちゃんに絶対似合うと思ったから」
「もう」
顔を赤くしながらも口を尖らせた彼女はカチューシャを手に取った。カチューシャはレースで出来ていて中にワンピースと同色のリボンが通してある可愛いモノだ。それとニーソックス。これにもカチューシャと同様にレース部分にリボンを通している。


「憲くん……どう……かな?」
ソックスまで履いた後萌ちゃんは顔を赤くしながらボクに尋ねた。

「うん。すごく似合ってる」

やっぱりボクの見立て通りだ。

「後はこれを飲んでもらおうかな」
ボクは満足げに頷くと薬棚の戸を開けて中にある薬瓶を取り出した。

「これで罰ゲームは終わりじゃないの?」
「違うよ。萌ちゃんは二つボクに負けがあるからもう一つだよ」
「あ、そうか」
「はい、これ。ボクじゃ効能の確認が出来なくてちょっと困っていたんだけど罰ゲームにも丁度良いから飲んでくれる?」
「薬?」
「うん。萌ちゃんにおちんちんを生やす薬」
「ええ?おちんちん?私、男の子になっちゃうの?」
萌ちゃんはボクの言葉を聞くと涙目になった。

「えっと。『ふたなり』とか『アンドロギュニュス』って言葉わかる?」
「ふたなり?アンドロ……って?」
「あのね。両性具有の事でね。その薬は女の子におちんちんだけ生やすんだ。だから女の子の部分もちゃんとあるし、時間で元に戻るように作ってあるから大丈夫だよ」
「……元に戻るんだよね?ちょっと前に憲くんが飲んだおっぱいを大きくする薬みたいにならないよね?」

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