■ゆきずりなふたり(11)

「さっさと洗って水を窓から捨てればいいわよね」
ハンカチを手桶に浸けてじゃぶじゃぶと洗う。途端、

もわっ…

「げっ」
水に浸けたために水に匂いの成分が移って復活しまったらしい。
急いで鼻を押さえ窓を開けようと窓際に走る。急いで開けようとするとびくともしない。

「えぇ? これ…はめ殺しじゃない…そうだ…ドア…」
ドアに向かう…途中で体が熱くなって座り込んでしまった。
「どうした?」
私が走り回る音が気になったのか体を起こしシェルが私に問う。

「はぁ…ハンカチを手桶で洗ったら匂いが水に移っちゃったみたい…で…」
「馬鹿!」
シェルは急いでドアを開け匂いを逃がす。手桶の水は急いで捨てにいった。

◇ ・ ◇ ・ ◇


「とりあえず、最悪の事態にはならなかったみたいだな…」
水を捨てに行ったシェルが部屋に戻ってきた。部屋の中にはもう匂いはない。

「大事にならなくてよかったな…ディー?」
彼は床に座り込んでいる私に話しかける。しかし、私が返事をしないので不審に思ったらしく、顔を覗きこむ。

「ディー…さん? どうし…わっ!」
「あ…やぁ…ん…」

…体の芯が熱くなって動悸がしてくる。服が肌に触れるだけでもぴくぴく来てしまいどうしようもない。乳首がツンと尖り服に擦れるとそれで気持ちよく感じてしまう。そして…下着に隠されている
秘処はむずむずとした感触で疼き欲情をしてしまっている。これらの刺激に息も絶え絶えで体がぷるぷると震えてしまう。

「あちゃ…また、しっかり吸いこんじまったのか…懲りないヤツだな…」

ふわっとシーツが体に巻かれる。
「ふぇ…? シーツ?」
「う〜む…しかたないな…」

シェルは私の方を見る。

え?

私をシーツごと抱きかかえベットに転がす。

ええ?

「…さすがに床じゃ風邪を引いてしまうかもしれないからな…」

えええ? そんな…私…心の準備ってものが…さっきやったばかりなのに何しおらしい事って…

「え?」
彼は私を置くと、別のシーツを持ち、ドアの方にむかう。そしてドアから首を出すと
「また、オレがするのもさすがにまずいだろうし、2人きりだとディーが辛いだろうからな。オレは廊下で寝させてもらうな。一人で何とかしてくれ」
と言ってドアを閉めた。

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