■すまにーとばーわ(5)

「ひぃ!た、助け」
「やだね」
じゅうぅぅぅ……とまた少しだけ溶かす。

「ゆっくり同化してやるから自分の言ったことを後悔するんだな」
「オレは言ってなっ……ぐあぁぁぁぁぁ!!」
「知らんな」

じわじわと溶かして相手を時間かけて苦しめるのはお兄ちゃん流の拷問だ。怒ってる時のお兄ちゃんは本当に容赦ないから山賊さんが可哀想に思えてしまうほど。

「ねぇ、お兄ちゃん。そろそろ止めよ」
「何で?」
「何でって……だって可哀想だし……」
「オレたちから金を奪おうとした奴だぞ?」
「あっ。そうだった」
「忘れるなよ」
苦笑したお兄ちゃんがぽんぽんと私の頭を叩く。

「それに、オレは身体を真っ二つにされたんだぞ」
「だって、お兄ちゃん切られても平気じゃない」
「あほう!この身体じゃなければ死んでいたんだぞ。お前だってオレがやられてたら奴らのアジトでさんざんもてあそばれたあげくに売り飛ばされてたぞ。お前分かってないだろう?」

そうだった。そうだった。同情の余地はないんだ。

「って事で。続きだ。次はどこを溶かしてやろうか?」
「ひぃぃぃ!助けて……助けてくれ……」
「そう言ったらオレ達を助けてくれたか?」
冷たく言うと、男の股間から湯気が上がり、じわりと漏らした小水が地面を濡らした。

でも、この状態じゃもう悪い事なんて出来そうもないし、抵抗出来ない人間をじわじわと嬲るのは好きじゃない。お兄ちゃんの怒りもわかるけど私はやっぱり見ていたくない。

「ねえ、お兄ちゃん」
「ん?」
「もう日も暗くなってきたし先を進もう?この人だってこんなになったら何も出来ないし、こんな所で時間とってたら街に着くの遅くなっちゃう。それにぐずぐずして逃げた奴らが戻ってきたらやだもん」
「特に急ぐ旅じゃないし、あいつらが戻ってきたってオレはかまわないけど?」
「私は早く隣街の宿屋でゆっくり休みたいの!」

本当はあの村で休みたかったのに。お兄ちゃんの言うことを聞いたばっかりに……。

「早く休みたいか……」
お兄ちゃんはあごに手をやって「ふぅん……」と呟く。

「リズがそう言うならさっさと片をつけるか」
と身体を崩れさせ、すでに足部分が無くなっている男を包むと、断末魔の叫びと共に同化させていった。



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