■秘密のお茶会3(1)

「今日も焼いたけど来るか?」
「え?」
学校からの帰り。いつものように誘うと凪がびくんと身体を震わせた。

「?どうした?」
「え?あ……何でもない……けど」

何でもないって事ないだろう。いつもなら目を輝かせて飛びついてくるだろうに。そういやここしばらく毎日作っていたからな。さすがに飽きるか。

「そっか、まあ、飽きて食いたくないっていうんならいいけど……」
「食べたくない訳じゃないいんだよ……けど」
伏し目がちに返事をする凪。

やはり様子がおかしい。

「なんだよ。何か言いたいことがあったら言わないとわからないだろう?」
そう言うと凪は眉間にしわを寄せてオレを見た。

「……うー。……つかさくん……エッチな事しない?」
「は?」
「だ、だからエッチな事!」
「したいのか?」
「逆!したくないの!」

耳元で大声を出されてオレは慌てて耳を塞いだ。

「そんな、どならなくたっていいだろうが」
「だって……つかさくんったら、「したいのか?」なんて言うんだもん」
凪はぶつぶつと下を向いたまま口を尖らせた。

「やなのかよ」
「だ、だって。つかさくんったら止めてって言ってるのに。全然止めてくれないんだもん。……あれから、すっごく疲れちゃってさ……すぐ寝ちゃったから宿題忘れそうになったんだよ」
「ああ、そう言うことか」

確かに昨日はやりすぎたとは思ったんだ。

「悪かったな。でも、凪も悪いんだぞ」
「な、何が?」
「止めてっていいながらも凪が可愛い顔で反応するからだぞ。これで最後にしようって何度も思ってどうしても止められなくてな」
「へ!?」
凪の顔がぽんと赤くなる。あの時のことを思い出したらしい。

「ううう……とにかくエッチは嫌だもん」
「わかった、わかった。普段通りにするから安心して来い」

◇ ・ ◇ ・ ◇

オレの家に来た凪は案の定というか警戒をしてオレの部屋の入口で立ち止まったまま入ろうかどうしようかと悩んでる。

何もしないってたのにな。

「どうした?食いに来たんじゃないのか?」
苦笑しながら膝の上をいつものように叩く。

「そうだ……けどぉ……」

どうやらよっぽど昨日の事が懲りているらしい。こんな事じゃ、せっかくつきあい始めたってのに意味が無いじゃないか。

オレはため息をついた。

「わかった。今から3つ数えるうちに来なかったらオレが全部食う」
「ふぇ?」

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