■秘密のお茶会5(9)

部屋の廊下。
大の大人が二人、ドアの隙間から中を覗いている。その後ろで不安げに彼らの様子を伺う初老の男。もちろんつかさの両親と中沢である。

「何をやっているんだ?あいつは」
「中沢。いつもあの調子なの?」
「はあ……まあ」
家の主人達に問われ中沢は言葉を濁す。

「まるで、盛りのついた犬ね。あれじゃ。いつ凪ちゃんに愛想尽かされても文句言えないわ」
彼女は、呆れたようにため息をついた。

「中沢。止めに行ってくれる?襲う前に」
「はい、直ちに」
「頼む」
「頼むわ」

なんて会話がされていたらしい。

◇ ・ ◇ ・ ◇

襲いかかってきたつかさくんを間一髪、中沢さんが止めてくれた。

その後、つかさくんのおじさんとおばさんがやってきて、
「凪ちゃん、せっかく遊びに来てくれていたのに悪かったね。よく、叱っておくから」
「ごめんねぇ。凪ちゃん。この馬鹿、よっくお灸を据えておくから、見放さないでやって頂戴ね」
と、言ってつかさくんを部屋から連れ出した。

この後、つかさくんはおじさんとおばさんからこっぴどく叱られたらしい。

翌日、登校するときにつかさくんがそう言ってぼやきまくっていたれど、あれは自業自得なんだと思うんだよね。私からするとおばさんたちに付き合いを止められなかっただけでもましなんじゃないかなぁ。

◇ ・ ◇ ・ ◇

翌日。
何のかんの言って、懲りない私は今日もつかさくんのところに行くわけで。

「つかさくん。来たよ」
「よお。入れよ」

つかさくんはいつものようにお茶の準備をしてソファに座って待ってるのである。

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